【後編】「珍体型」からの脱却!オーダースーツで顔だけイケメンは真のイケメンになれるのか?
・低身長
・短足
・下半身デブ
・肩幅や胸板はあるが首は細い
という、「何重苦なの?」と慰めたくなるような『珍体型』に悩まされていた森山佳亮(28)。
「珍体型」のせいで、せっかくイケメンなのに服(特にスーツ)が似合わず、女性からの評価はいつも「顔は、いい」。
そんな森山、前回は「顔だけイケメンはもうイヤだ!スーツを着るときくらい『真のイケメン』になりたい!」という思いを胸に、「珍体型」を解消するオーダースーツ作りに挑戦しました。
前半の記事では、森山の珍体型とオーダーまでの流れをご紹介。後半は、ダンカンの仕立て名人「榮岩和久(はえいわ かずひさ)」に仕立ててもらったスーツをお披露目!
「なにそれ、ドカジャン?ツッコミ待ちなの?」というようなジャケットを着て、いざダンカンへ。オーダースーツで「顔だけイケメン」は「真のイケメン」になれるのでしょうか。
フォーマル&クラシックな仕立てで真のイケメンへ
店内に入り、さっそく完成したスーツを確認する森山。今回ご担当してくださった榮岩さん、さっそく満足気な表情で森山を迎えます。
仕立てたのはグレーにチェックが入ったフォーマル&クラシックなデザイン。爽やかなピンクとキリッとした紫のネクタイを合わせた、遊び心のあるコーディネート。
森山は当初、グレーのスーツを着こなせるか不安がっていたものの、榮岩さんの後押しを受けて初挑戦。どのような変化が森山を待ち受けているのでしょうか。
それでは、いよいよ試着タイムです。
「珍体型」を感じさせない!コンプレックスを消す仕立ての魔術
スーツを手に、試着室に入っていく森山。まずはシャツとパンツを試着します。
パンツとシャツを着て試着室から出てきた森山。この状態では、まだ全貌はわかりません。が、幾分スマートな印象に。ベイビーフェイスにピンクのシャツが良く映えている気がします。
ついにジャケットを袖を通します。
どこか緊張の面持ちの森山
もったりとしていた上半身が、スマートになったのが伝わるでしょうか?落ち着いたグレーをチョイスしたことで、大人の貫禄も演出。上半身だけでもこの変化、正直すごい。
ここで榮岩さんからアドバイス。
「グレーとピンクはどちらも柔らかい色なので、濃いめの色・光沢のある生地のネクタイを選ぶことで全体の雰囲気が締まりますよ」
さりげなくコーディネートのポイントをアドバイスしてもらえるのも、プロに依頼する魅力のひとつですね。
紫をベースに、シャツのピンクと同系色の柄が入ったネクタイをチョイス。遊び心がありながら嫌味のない見事なコーディネート。
先程のドカジャン姿が嘘のような変化。それでは、「真のイケメン」へと生まれ変わった森山の姿を見てみましょう。
「珍体型」を感じさせないフォーマル&クラシックな仕上がり。
こうやって比べてみると、既成品は森山の体型をフォローしきれず、どこかアンバランスな仕上がりになっていることがわかります。
オーダーメードスーツで「珍体型」を脱却し、「真のイケメン」へと進化した森山。
「顔は、いい」から「顔も、いい」へ。
森山はオーダーメードスーツによって長年の悩みを解消し、理想の自分を手に入れました!おめでとう!
それにしても、榮岩さんはどのようにして「低身長・短足・下半身デブ・肩幅や胸板はあるが首は細い」という珍体型をカバーしたのでしょうか?
森山のオーダーメードスーツに隠された秘密を詳しく伺います。
珍体型をカバーする4つのポイントとは?
珍体型をカバーし、森山を「真のイケメン」へと変えたダンカンのオーダースーツ。
体型の課題をカバーしたのは「ジャケットのくびれ」「斜めのポケット」「大きめの襟」「ローライズパンツ」の4つ。
それぞれのポイントについて榮岩さんに伺いました。
・ポイント① ジャケットのくびれ
まずは上半身のポイントから見ていきましょう。
正面から見たとき、ジャケットにくびれがあるのがわかります。
これが「珍体型」をカバーするひとつ目のポイントです。
「『細く見せるためには細い服を作る』というのが一般的な意見だと思うのですが、実は少しだけ大きめにジャケットを作っています。その理由はくびれを作るため。実際のサイズはゆったりしているのですが、くびれを作ることで上半身全体が細くみえるんです」
・ポイント② 斜めのポケット
2つめのポイントも上半身。一見するとスルーしてしまいそうですが、斜めにデザインされたポケットにも秘密があります。
「平行につけられたポケットよりも、斜めの方が着たときに細く見えます。女性のジャケットに多いデザインですね。とても些細な変化ですが、細部の積み重ねで全体の印象がスマートになっていくんです」
・ポイント③ バランスの取れた襟
襟の太さも全体の見栄えに関わるポイント。
自前のスーツを見たとき「襟が細すぎるのでは?」と感じたと榮岩さん。
「前回のスーツはデザイン重視で襟がすごく細かったんですね。それが少しアンバランスな印象を与えていたので、今回は肩のサイズに合わせてバランスを取ってデザインしています。そうすることで全体に統一感がでて、首の細さが目立ちにくくなります」
ポイン④ ローライズパンツ
そして問題の下半身。
足を細く長く見せるために、ローライズのデザインを採用しました。
「普通のサイズよりも2〜3cm股上を短くしています。少しローライズなデザインですね。太ももとふくらはぎがとても太いので、細めで作るとパツパツになってしまいます。パンツを作る際に一定の太さが必要なのはわかっていたので、股上を短くすることで細長い印象を作りました」
でも、ローライズで心配なのが「着心地」。股上が短いと、座ったときにパツパツになってしまうのでは?と感じますが、このパンツには着心地を良くする工夫が凝らされています。
「おしりの長さは座っているときの方が長くなります。股上が短いと、立っているときは大丈夫でも座ったらパツパツになることがあるので、ダボダボにならない範囲でウエストを太めにデザインしました。そうすることで、座ったときにベルトが下にずれて、ストレスなく着られますし、おしりやポケットが破けるのを防げます」
短足&下半身デブという2つの悲しい課題があった森山の下半身。
採寸の際にはさすがの榮岩さんも困惑気味でしたが、仕上がりは完璧。
細く長く見せながらも着心地を損なわないという、森山にぴったりなデザインに仕立ててくれました。
さらに、左右の手の長さの違いは、片方を少しだけ長めにデザインすることで解消。チグハグでデタラメな森山の体型のすべてに対処した、まさにオーダーメード。
プロの技×オーダーメードで、あらゆるコンプレックスを解消するスーツを!
正確な採寸とそれに合わせたデザイン。プロの技とオーダーメードだからこそ「珍体型」を脱却するスーツが実現しました。
「『細く見せる』というのはもちろん意識しましたが、見栄えがアンバランスだと、人は太いところや悪いところに目がいくんです。なので、上半身と下半身のバランスが取れるように意識してデザインしました。採寸したときは一瞬どうなるかと思いましたが、なんとか「珍体型」を解消するスーツができたと思っています」
採寸の際にその人の体型のクセを見極め、全体のバランスを意識しながら仕立てていくことで、あらゆる体型に対応したスーツが仕上がります。
やみくもに体型に合わせるのではなく、お客さまの要望や体型に向き合いながら、その人にぴったりなデザインを見つけるのがオーダーメードをお願いする醍醐味。
「自分に合ったスーツが見つからない……」
「もっとカッコよくスーツを着こなしたい……」
そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひオーダースーツ専門店、カスタムオーダー「ダンカン」へ。
森山が体感した”驚きの変化”をぜひ実感してください!
ライター・撮影:児島 宏明
企画編集:らんだ(小嶋 悠香)