3つのポイントを押さえた秋冬スーツのトレンドコーデ
ビジネスシーンにおいて着用するスーツには“季節感”も大切です。“季節感”を取り入れたスーツ選びは、大人としての「マナー」といっても過言ではありません。
そこで今回は、秋冬のスーツ選びで押さえておきたいポイントを解説し、今年のトレンドコーデをご紹介します。
秋冬スーツで押さえておきたい3つのポイン
スーツはシーズンごとに「秋冬もの」と「春夏もの」の2種類に分類することができます。10月〜3月まで着るスーツが秋冬向け、4月〜9月に着るスーツが春夏向けです。
秋冬もののスーツの特徴は、総裏地(身頃、袖など全体に裏地がついたもの)で、春夏ものに比べて生地が厚く重みがあること。また、暖かく快適に過ごせるように高い保温性も備えています。
ここ何年かは温暖化の影響もあって、9月〜10月上旬は気温が高く、蒸し暑い日も少なくありません。よって、少し肌寒くなる10月中旬頃が衣替えのベストなタイミングと心得ておきましょう。秋冬もののスーツは、着回しができるように最低2着あると重宝します。クールビズのように「Yシャツにノーネクタイ」で過ごす春夏とは違い、秋冬はコーディネートアイテムも豊富で着こなしの幅も増えるので、スーツでのおしゃれも楽しみましょう。
そんな秋冬スーツで押さえておきたいポイントは以下の3つです。
1. 季節感を意識した素材
秋冬の素材はウールシルクやウールモヘアが基本ですが、より高級な素材としておすすめなのが柔らかなフランネル(通称:フラン)、サキソニー、ツイードなど。品格が感じられるはず。
2. カラーコーディネートは二択
同系色で合わせるか、コントラスト感を出すか、いずれかに絞りましょう。グレイ系やネイビーカラーの濃い色が中心の秋冬スーツには、同色系のネクタイでまとめると落ち着いた信頼感のあるイメージに。一方、反対色の赤系など暖色系を合わせてコントラストを出すと、インパクトあるキリッとした印象になります。
3. スーツとネクタイの素材感を統一する
秋冬に限らず、スーツで重要なのがVゾーンです。スーツとネクタイの素材感を統一しましょう。秋冬のスーツは、防寒性や保湿性といった特性のためザラッとした質感が多いので、ネクタイも同じような素材感で合わせると見た目にもしっくりきます。
今年の秋冬スーツのトレンドは「クラシック回帰」
ちなみに、今年の秋冬スーツのトレンドは「クラシック回帰」。ここ数年、ジャケパン(ジャケット&パンツの組み合わせ)スタイルがトレンドの傾向でしたが、今年はスーツでのセットアップが主流のようです。特に今年の秋らしい特徴としては「スリーピース」での着こなし。ジレを使ったコーディネートで、落ち着いた大人の雰囲気を演出できます。
スーツカラーでは、今期の秋冬からは「グレイ系」に注目が集まっているようです。中でも、誰でも英国紳士風になれる「グレイカラー」はおすすめ。柄も主張しすぎないシャドーストライプを選べば、大人の雰囲気がより一層増します。また、チョークストライプの起毛生地のダブルジレのスリーピースなら、クラシック感が風格とおしゃれ感を醸し出して一目置かれること間違いなし。
色のセレクトとしては、今期のトレンドカラー(ボルドー、グリーン、ベージュ、キャメル、ブラウンといった暖かみを感じる色)を取り入れると良いでしょう。ネクタイも「クラッシク」を意識して、細かい柄のプリント柄やフラワープリント、ペーズリー柄などを。さらに最後、コーディネートの仕上げに「ポケットチーフ」をプラスオンすれば、しゃれたコーディネートにまとまります。
スーツで季節感を演出すれば信頼感を醸成する
秋から冬へ季節の移り変わりに合わせた装いは、見た目にも「できるビジネスマン」としてのゆとりを生みます。
最近では、オールシーズン対応可能なスーツも多く出回っていますが、季節感の演出は信頼感を醸成します。特に年を重ねるほど、こだわっていきましょう。
筆者:太田久美子/イメージコンサルタント
カラーアナリスト&イメージコンサルティングライセンスを取得し、現在、有限会社カナルプランニング取締役。30年間のキャリアの中でパーソナルカラーコンサルティングは15,000人に上る。また、講演登壇回数3,000回の実績を持つ。