FACTORY

自社工場

自社工場

ただ、ひたすらに “つくる” に
こだわり続けた工場

長崎県平戸市紐差(ひもさし)町の小高い山の上に自社工場『アリエス』はあります。

平戸市は九州最西端に位置する市で、人口およそ34,000人ほどの街です。
北に広がる玄界灘と雄大な安満岳の山々に囲まれた自然豊かな場所で、1日に約120着ペースで生産しています。

もともとは大手百貨店ブランドのOEMからスタートし、プレタポルテからイージーオーダースーツまで手掛けてきましたが、2014年に国内縫製工場を自社専用工場として稼働させ、より安定した生産体制を整えることができました。

オーダースーツ専門工場でつくる

#01

最新システムの導入

縫製工場の中でもオーダースーツを生産できる工場は実は多くありません。
なぜなら、オーダースーツの生産は既製服とは違い、受注の数だけその洋服の設計図が必要となるのですが、それらを個別で作ることができる特殊な機械(=CADといいます)と、その設計したものを実際に カタチにする徴械(=CAMといいます)の両方がないと、オーダーの服が作れないからなのです。
このCADとCAM、言うなれば頭脳と手足といったところでしようか。工場の全てともいえるシステムなのでアリエスでは最新のオーダー専用のCAD、CAMシステムを導入し稼働しています。

#02

手仕事へのこだわり

アリエスでは、まず生地に入念に”地のし”を行います。地のしとは、その生地が製造されてから工場に届くまでに、なんらかの影響で歪んでしまった地の目を揃えたり、キズを取り除くことを言います。
次に最新のCAMのレーザーカッターでスピーディーに正確な裁断を行うのですが、他の工場と大きく違うのは手裁断の多さです。
販売、受注先であるダンカン各店では世界中から仕入れた様々な生地を取り扱っているため、工場に製作依頼で届く生地の色柄は実に様々です。
それゆえに、襟、前身頃、背中、ポケット部分などの細かな柄合わせが必要なものが多く、機械では裁断ができないのです。
柄合わせを一切考慮しなければそのままのレーンで処理できますが、出来上がりは美しくありません。
アリエスではその都度、熟練のカッターが1着1着手裁断を行っているのです。作業効率の視点から見れば、全く良くないのですが、より美しいスーツを作るためには一切の妥協を許さない、そんな工場の姿勢が反映されています。

#03

オリジナルであること

ジョブローテーションは行わず生産性と職人の技術力をより高める為にカッターならカッター、袖付けなら袖付けを一貫して同じ職人が作業にあたります。
また日々変化する多様なニーズに応えられるよう、1日に3度もリーダーミーティングを行い製品問題点の共有や技術向上に各作業部門の情報交換を活発に行っています。
店舗で販売経験のある社員が実際に多数工場に在籍しており、お客様の声やニーズをより細かく確実に製作サイドに届ける体制も10年前からすでに構築されています。
完成品を着られるお客様と、それを作る工場とが洋服同様に心地よい関係であることを目指して。
オーダースーツの製作は1着1着が全てその人のオリジナル
『作る』から『創る』へ・・・
今日も平戸の空にはボイラー室の蒸気が昇ります。